LIVEにおけるDJというポジションは何なのかを簡単に解説してみる。
なぜならDJが居なくてもバンドは成り立つからだ。
幕の内弁当というバンドが有ったとしよう。
焼き魚・玉子焼き・蒲鉾
(幕の内弁当三種の神器)がいわゆるメインアクト、ベース、ドラムでバンドの母体となる。そこに煮物や揚げ物等が付きさらに華やかさがます。そしてそのバンドを引き立てるのが俵がたの白飯。この白飯がそれぞれの美味しさを引き出したり見事なアンサンブルを奏でる為の土台となったりする。すなわちステージ。でそこにのっかってる梅干しはPA。弁当が悪くなるのを防いでくれるから。
ではDJはどこに?という事だが、DJはその俵がたの白飯に振りかけられてる胡麻塩。この胡麻塩、これ必要と言えば必要だがまったくいらないと言えばいらない。なくても弁当は成り立つ。
しかしもし必要とされてるならこの振り方加減が大事!多過ぎても少な過ぎてもだめ。
そしてファンキーな幕の内弁当はこの胡麻塩が時にのりたまだったり、塩昆布であったり、エスニック味だったり未来的冒険味だったり宇宙味だったりする。これがLIVEにおけるDJの仕事。これで十分理解出来ると思う。幕の内弁当を食べる際胡麻塩みたら「あっSAHIBさん頑張ってるな〜」と応援してあげて!
で今回の胡麻塩達は!一枚一枚の解説は面倒なのでしない。
以前どこかにDJ耳という事を書いたことがあるけどDJ耳とはMIXする際にキーやコード進行関係無しに「あれ〜〜 何かこれ気持ちいいな〜〜 俺的にはあり〜〜」という耳の事です。多くのDJはこれを経験している。「俺的にはあり〜〜」の頻度とdj歴は比例する。頻繁に出て来るという事はそれだけ音楽を聴いていて引き出しが沢山有るという事。しかしLIVEでは時にこれをミュージシャンはもの凄く不快らしく顔を歪める時もしばしば。。。その時はコラージュと思ってくれと主張する。頭で音楽やる連中はNOというが体で表現するミュージシャンはオーイエー!!!!となる。このノリ大事。
そしてこのdj耳は時にとんでもない事を思いつく。
もうこの世に居ない方々とのセッション。これは完全な変態オタクの世界。
例えば今回のセッション近藤等則,山木秀夫と武満徹を聴いてみたいとかの妄想が始まる。ギターのEIJIに機械的電子ノイズで煽ったらどんな反応するかな〜〜とか。生け花の蒼泉氏に北アフリカやエチオピアのマーケットの音を届けたらどんなのいけるかな〜とか。ジョンケージ4:33の3:23部分をひたすら擦ってみたら客は気づくかなとか。。。ちょくちょく挟んでみては面白がる。これがDJミュージックのサンプリングに役立つわけ。
というようなつねに妄想オナニーは続くわけで。酷い時はダビンチが生きてたら「今回のスペシャルゲストはレオナルドさんのライブペインティングで〜す」とか「今回はエロスの神様エロースの愛撫ペッティングで〜す一列に並んで〜」とか、はたまた『今回のスペシャルフォースは松尾芭蕉のポエットリーディングです』とか。。。
しかしこんな妄想がDJ耳を作ってるんだなと思ったりもする。
今回のLIVEはアーカイブとしてあるのでその辺も楽しめるはず。
ただ単にスクラッチの上手いヤツとかジョワーとか、カァーとか入れるだけのdjなら僕より上手いヤツは何万人と居る。
俺は別にその様なdjに成りたいとは思ってはいない
そしてこんなdjだから近藤等則はDJ SAHIBを近藤音体研究所所員として宇宙船地球号の乗せてくれてるのだとおもったりして。
あっだからDJの諸君DJが作るトラックは作り込まない方がいいよ!ターンテーブルに乗ってDJミックスしたりミュージャンが入って来たりすることで完成とした方が楽しい!
と書いたものの詰め込み過ぎる俺。